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絨毯ギャラリー社の大熊直子社長と行くギャッベの本場イラン研修:遊牧民さんの村編

遊牧民さんが生活する村への訪問

ペルシャ絨毯の中でも、人気急上昇中なのがギャッベ。鮮やかな色や個性的な模様はもちろんのこと、遊牧民さんの暮らしの知恵や文化がたっぷり詰まっているのが魅力です。でも日本にいると、その背景を実際に感じる機会ってなかなかないですよね。そこで今回は、ゾランヴァリ社のハミッド・ゾランヴァリさんが、シーラーズから遊牧民が暮らすホジ村へ案内してくださいました。 車窓からの風景を楽しみつつ村に到着すると、現地の人たちの笑顔に迎えられ、ギャッベ織りの体験や動物とのふれあい、そしてごちそうのランチ!自然とともに生きる遊牧民の暮らしを肌で感じ、少しの時間でしたが体験することができました。この旅を通じて見えてきたのは、「ギャッベを生む暮らし」と「人の温かさ」。記事を読めば、ギャッベがもっと好きになること間違いなしです!


シーラーズから遊牧民さんの住む村までドライブ

シーラーズから車で約2時間。道中は雄大なザクロス山脈を眺めながら進みます。どんどん広がってくるる自然の景色に、気分はすっかり小旅行気分です。

シーラーズから田園へ!思わず撮りたくなる景色たち


シーラーズの町を出発し車を走らせるうちに、素朴でのどかな田園風景へと移り変わっていきます。道路沿いには広々としたブドウの木やリンゴの木など果物畑がたくさんありました。途中では養蜂場を見つけたり、道端でトラックいっぱいに積まれたスイカを売る人に出会ったりと、思わずシャッターを切りたくなる瞬間ばかりでした。

ザクロス山脈が一望できる絶景スポット

車を降りてひと休みした先は…なんと、ザクロス山脈を一望できる絶景スポット!実はここ、大熊社長の著書『GABBEH 遊牧民からの贈り物』でも紹介されていた場所だそうです。写真で見ていた景色を、自分の目で体験できて感動しました。日本に帰ったら本を片手に「ここに行ったんだよね~」と、自慢しまくろうと思いました。

ワクワク2時間ドライブ!ハミッドさんと向かう遊牧民の村

シーラーズを出発して、遊牧民の村までの道のりはおよそ2時間。ちょっと長いドライブですが、景色がどんどん変わるのでずーっと眺めていられます。にぎやかな市街地を抜けると、のどかな田舎道。そして横にはドーンと広がるザクロス山脈!「村はまだかな?」というワクワク感が止まりませんでした。そんな楽しい道中を安心して過ごせたのは、運転してくれるハミッドさんのおかげ。落ち着いた運転と気配り、そして車内での会話まで、全部が旅の思い出になりました。ハミッドさん、本当にありがとうございます!帰り道もよろしくお願いしまーす。


織り子さんに学ぶ!楽しいギャッベ体験 in ホジ村

ホジ村では、カラフルな衣装を着た織り子さんたちが、物凄い速さでギャッベを織り上げる姿にびっくり!そのスピードを間近で見学できただけでなく、自分もプチ織り子体験に挑戦。実際織り機に座ることができ、とっても楽しいひとときになりました。

オンリーワンのおしゃれ!ホジ村コレクション

織り子さんたちは、とにかくカラフルで華やか!赤や青、緑など鮮やかな衣装を着た姿は、遠くからでもパッと目を引き、村全体を明るく彩っていました。しかも驚いたのは、その布をバザールで選んで買い、自分たちで仕立てていること。既製品ではなく、一枚の布から好きなように仕立てるから、色合わせや模様の組み合わせが人それぞれ。伝統衣装でありながら、どれもオンリーワンのスタイルなんです。眺めているだけで心が弾む衣装には、暮らしに根ざした工夫や遊び心、そして自由な発想がたっぷり詰まっていて、「おしゃれってこういうことか!」と思わせてくれました。

手が勝手に動く!?ギャッベの職人技

びっくりするほどの速さでギャッベを織り上げる織り子さんたち!糸を結んでカットして、また結んで…という細かい工程を、まるで息をするようなリズムで軽やかにこなしていきます。よーく見ていると、まるで手が勝手に動いているみたいに正確でムダがなく、思わず「これぞ職人技!」と感嘆。長年の経験が体にしみ込み、自然に動いているその姿は、まさに“手が覚えている”という表現がぴったりでした。そのスピードと正確に圧倒されながら、暮らしとともに受け継がれてきた伝統の力強さを実感。ギャッベが特別であることを、目の前で改めて実感できました。

笑顔に助けられて!織り子さんとギャッベ作り

実際にギャッベ織りに挑戦させていただきました。織り子さんの真似をしてみると、思った以上に難しくて、糸を結ぶ手はぎこちなく、なかなか進みません。しかも経糸がキツく張られているので指でつかむのも大変でした。 それでも、そばで見守ってくれる織り子さんはにこにこ笑顔で、優しく教えてくれました。普段何気なく見ているギャッベ一枚に、こんなにも時間と技術が詰まっていることを実感できました。お手伝いいただいた織り子さん…邪魔してすみませんでした!

ホジ村で出会った動物たちと自然の恵み

ホジ村では、羊の群れと追いかけっこをしたり、ニワトリたちの大合唱が聞けました。さらに、木いちごやチアシードなど、自然の恵みも味わえて、村の豊かさを五感で感じることができました。

マイペースな羊たちにほっこり

放牧中の羊の群れに出会いました。一見マイペースなのですが、私が近づこうとするとさっと逃げていきます。じーっとこっちを見たりせず、上手く私を避けて歩く姿に、思わずクスッと笑ってしまいました。のびのび暮らす羊たちの姿を眺めていると、とても穏やかな気持ちになりました。

ニワトリ大合唱!そして七面鳥も発見

元気いっぱいのニワトリたちが村のあちこちで大合唱していました。日本で見るニワトリよりも大きくて、「地鶏なのかな?」なんて思わず想像してしまいました。さらに、見慣れない鳥も発見!ハミッドさんに聞くと「それは七面鳥です」と教えてくれました。立ち姿はとってもカッコいいのですが、顔が…ちょっぴり怖いかも?でもそんなところも、村ならではの面白い出会いでした。

見た目びっくり!!甘~いおもてなし

道端や庭先で、色鮮やかな木いちごやザクロの木を発見!木いちごは見た目はかわいいけれど、口に入れると酸っぱくて渋~い! ザクロはまだ小さくて食べられませんでした。そして、村の方がジュースを作ってくださいました。 見た目はカエルの卵みたいでびっくりですが、中身は『チアシード入りレモネード』!激アマで喉は全く潤わなかったのですが、お心遣いがとっても嬉しかったです。

心もお腹も満たされた、温かいひととき

広~い遊牧民のお宅にお邪魔して、キッチンから漂う香ばしい香りにワクワク! 出来たての美味しいごちそうをいただきながら、笑顔あふれる温かいランチタイムを満喫しました。

広くて心地よい!遊牧民のお家体験

広~い遊牧民のお宅にお邪魔して、キッチンから漂う香ばしい香りにワクワク! 出来たての美味しいごちそうをいただきながら、笑顔あふれる温かいランチタイムを満喫しました。

香りに包まれる遊牧民の台所

広いキッチンからは、おいしそうな香りがしました。ナスとレンズ豆の煮もの(ホレシュテ・バーデンジャーン)が煮込まれ、スパイスのいい香りがしました。そして、ザクロのソースで煮込まれた鶏肉(フェセンジュン?)は、甘酸っぱい香りでした。 料理は女性たちの仕事だそうで、香りやひと手間から遊牧民の暮らしの温かさが伝わってきました。「何かできることはありませんか?」と、聞いたところ「ないです」と、言われてしましました。お気遣いか邪魔だったかは…知らんけど~。

遊牧民さんのお家で味わう、心温まるごちそう

遊牧民のお宅では、男性たちが手際よくビニールシートを広げ、次々とお料理を運んでくれました。シートの周りに座ると、カラフルなサラダやスパイスの香りが立ちのぼる料理の数々がずらりと並び、見た目でもワクワクが止まりませんでした。ごはんには香ばしいおこげがあって、思わず「わぁ、美味しそう!」と言ってしまいました。おこげは村の人たちにも大人気で、みんなが自分のお皿に取り分けて楽しんでいました。 食べ方や配膳スタイルも含めて、遊牧民ならではの温かくて楽しい食卓の雰囲気をたっぷり体感でき、心もお腹も大満足!遊牧民の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。お世話になりました!

遊牧民の村で出会った自然と温もりの体験

シーラーズから車で2時間ほど走ると、ザクロス山脈の雄大な景色や果樹園、道端のスイカ売りの屋台など、まるで絵本のように移り変わる風景にワクワク。ちょっとした小旅行気分で遊牧民の村に到着しました。ホジ村では、色鮮やかな衣装を着た織り子さんたちがリズミカルにギャッベを織り上げていく姿にびっくり。自分も織り体験をしてみると、糸を結ぶだけでも大苦戦で、職人さんのすごさを改めて実感しました。羊やニワトリ、七面鳥がのんびり過ごす様子にほっこりし、道端の木いちごや村人がふるまってくれた甘いジュースで心まで満たされました。広いお家では、いい香りの料理がずらり。男性たちが料理を運ぶ姿も新鮮で、ビニールシートに並ぶカラフルなごちそうや香ばしいおこげをおいしく楽しくいただきました。自然と人の温もり、そして伝統をたっぷり味わえた、忘れられないひとときでした。イランで直接仕入れているからこその体験をさせてもらえたことに感謝の気持ちでいっぱいです。